視点を変えるだけで、未来は変わる
―「できない自分」から「できている未来の自分」へ ―
なぜ、頑張っているのに前に進めないのか?
「もっと良くなりたい」「自分を変えたい」そう願って、毎日努力を続けているのに―
🔸何度挑戦してもうまくいかない
🔸自分が変わった実感がない
🔸つい、できないところばかりに目がいってしまう
そんなとき、必要なのは「もっと頑張ること」ではなく、“視点を変えること”かもしれません。
「どうすれば成長できるか?」を考える前に、まずは「どこから物事を見ているか?」を見直すことが、次の一歩を生み出すカギになるのです。

できないことばかり気にしていた部下の話
あるとき、こんな悩みを打ち明けてくれた部下がいました。
「報告が苦手で、うまく話せません…」
彼は「どうやったら話せるようになるか?」を一生懸命考えていました。でも、その思考の出発点が「話せない自分」だったために、どうしても行動にブレーキがかかってしまっていたのです。
「まだダメだ」
「もっと勉強しないと」
「練習してもうまくいかなかったらどうしよう」それはまるで、「できない今」から答えを探そうとしている状態。そしてその視点は、行動を縛り、可能性を閉ざしてしまうことさえあるのです。
視点が変わると、世界の見え方が変わる
私は彼にこう問いかけました。
「もし、“すでに話せる自分”だったとしたら、今、どんな行動をしていると思う?」
彼は少し考えてから、静かにこう言いました。
「…そっか。苦手を克服しようとするんじゃなくて、できる自分として、堂々と伝えているかもしれないですね」
そうして彼は、自分の中で新しい行動のイメージを持ち始めました。すると、その日から徐々に表情や声のトーン、言葉の選び方まで変わっていったのです。
“できない自分”を基準にするのではなく、“できている未来の自分”から今を見てみる。
ただそれだけで、行動も、選択も、言葉の使い方も変わるのです。

未来から逆算する人は、自然と成長していく
成長する人の思考には、ある共通点があります。それは、“今”から努力を積み上げていくのではなく――
「未来から逆算して今を考える」という発想です。
「報告が上手な自分」だったら、どんな行動をとる?
「堂々と話せる自分」だったら、どんな姿勢で伝える?
「信頼されるリーダー」だったら、どんな言葉を選ぶ?
このように、“未来の理想像”を軸に今の行動を考えると、「できないこと」ではなく、「すでにできている状態」から行動を選べるようになる。そうすると、自然と自信が湧き、行動がスムーズになり、やがて“現実の自分”がその未来像に追いついていくのです。
視点を変えるだけで、可能性は広がる
「今の自分」が見えているものは、あくまで“今の視点”から見える範囲だけ。
でも、視点を少し変えるだけで――まるで、景色の奥行きが増すように「まだ見ぬ選択肢」が浮かび上がってくることがあります。
「今の自分」ではなく、「なりたい未来の自分」から逆算してみる。たったそれだけのことなのに、行動が軽くなり、心が自由になっていきますよ。
あなたが、もし今「なかなか前に進めない」と感じていることがあるのなら…
“できない自分”ではなく、“できている未来の自分”は、今のあなたに何を伝えるでしょうか?
その問いの中に、きっと新しい一歩が隠れているはずです。
